症例①
60代 女性
長年便秘に悩まされていると相談に来られた。
便秘が数日続くと刺激性下剤を使用する習慣があり、体質改善を強く希望されていた。
特に、排便後のすっきり感が得られないことを訴えていた。
過去にクリニックで下剤の服用を服用した経験はあったが、十分な改善には至らなかったという。
また、30年以上前、現在の居住地に移る前に漢方専門医で煎じ薬を試したことがあり、その時の自然な便通の感覚を今でも覚えていると話された。
方剤名は思い出せなかったため、いくつか候補を挙げたところ、桃核承気湯であることが分かった。
食事・運動への意識は高く、非常に若々しく活力のある方であった。
しかし、長年の下剤使用により体質は変化しており、腸燥秘結、弛緩性で滋潤する必要のある状態になっていたため、もはや桃核承気湯では適応しないと判断した。
煎じ薬を選定し服用していただいたところ、2週間後には排便後のすっきりとした感覚を取り戻し、一日の活力も向上したと笑顔で報告された。
現在も体調に応じて調整しながら継続中である。
▢便秘に用いる漢方
大建中湯(だいけんちゅうとう)
麻子仁丸(ましにんがん)
潤腸湯(じゅんちょうとう)
桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
調胃承気湯(ちょういじょうきとう)
大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
通導散(つうどうさん)
大柴胡湯(だいさいことう)
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
大承気湯(だいじょうきとう)
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)
小建中湯(しょうけんちゅうとう)
附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
加味逍遙散(かみしょうようさん)
など