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ご相談事例

チック症

症例①
8才
4か月ほど前から症状が見られるようになり、始まりは鼻を鳴らすような症状であったが、現在は喉鳴りに変わっている。喉鳴りの状態はかなり激しく、若干ではあるがまばたきも不規則で過敏な様子がうかがえる。
臍部の動悸を感じることがあり、緊張すると気分が悪くなることもあるという。

チック症は、頭を動かす、小刻みな咳、詰まった咳、鼻や喉を鳴らす、肩をすくめる、まばたき、顔を歪めるなど症状は多岐に渡る。
共通していることは、これらの動作が無意識に現れている点である。
体質的要因や環境などが原因となることが多く、何かをきっかけに発症する。
チック症はある種の内攻するストレスの発散でもあり、むやみに動作を指摘することは症状を悪化させることになり兼ねないため、周囲の理解も必要となる。
このため、過度の緊張状態を和らげることが漢方薬の治療方向となっていく。
起立性調節障害と同様に、エキス剤(粉薬)と煎じ薬では、その効果に大きな差があることから煎じ薬を選定した。調合する前に、ご本人に生薬の匂いを嗅いでいただいた。
桂皮など独特な風味を持つ生薬に抵抗感がないか、毎回確認することにしている。
改善に向かうまでには一定の期間を必要とするため、とても重要なことである。

2週間後、僅かながらではあるが改善の様子がみられた。
方剤の調整を行い更に2週間分を調合した。
2週間後の来局時には明らかな改善が見られ、喉鳴りは全く気にならなくなっていた。
お母様の安堵した様子がとても印象的で、何よりご本人の無邪気な笑顔を見ることができたことが嬉しかった。
今後は減薬、中止に向けて調整中である。


▢チック症に用いる漢方
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
紫勺六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
香蘇散(こうそさん)
苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)
抑肝散加減方(よくかんさんかげんほう)
など

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